JIA 日本建築家協会 全国大会京都2009 「京」の佇まい、、はんなりと --受け継がれる人と建築

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子供たちがつくる現代鉾 ワークショップリポート04 高倉小学校

2009年8月 8日

8月4日(火)

鉾のタイトル テーマを決めるのに結構な時間を取りました。
担当してくださった先生が、「子供たちに決めさせてください」というタイプの先生でしたので、議長も子供たちから選び、全員納得してから進む形となりました。 出てきた意見の殆どが学校に関すること、最新の設備を持つ学校自慢でした。
実際、私の娘が通った地元の小学校と比較して、同じ公立でこの差はどうなん、と思うほどの差があります。
  ・ 新しい学校
  ・ 校章の桜と星
  ・ 伝統の表現としての京都弁
は外せないということになり
   
         「新桜星鉾どすえ」   というタイトルになりました。
  
その後、このテーマで各自にアイデアをスケッチしてもらい発表会をして終了しました。
自分たちの自慢の学校を鉾にすると決まった時点で、統合前の旧五学区を形で表現し、その合体として現高倉小学校を作るという美しいストーリー(不純な大人の考え)を思い浮かべましたが、  誘導するまでもなく、多くの子供たちからその提案がありました。

8人8様の提案がありましたが、特筆すべきは、鉾のシルエット形に関しては8日共一切ぶれることなく鉾であったことです。
ここに伝統文化の深さというか、京都のど真ん中の山鉾町に暮らす子供たちのDNAを見た気がしました。
現代鉾であろうが、学校であろうが、鉾と名が付けばこれ以外は無いのです。
スタッフ一同、高倉小学校の子供がつくる鉾は、これやなと納得しました。


8月6日(木)

先日決めたことの確認から始めました。
・ 鉾の形は伝統的な形とする。
・ 旧5学区を表現する。    額の中の絵として
                    搭として
                    車輪の絵として
・ 屋根が開く  今の学校の屋内プールの屋根が開閉するので
・ 校章(桜と星)を表現する
 
その後の話し合いで(形にするための多少のリード含む)
・ 形は伝統を重んじ、素材で新しさを表現する
・ 当日までに全員でちまき(予算の関係でビニールテープ製)をつくり、巡航寺に撒く等のアイデ  アも追加し、以下にまとめました。

1 形は伝統的な形 
2 5本の搭が立ち、屋根の中が見える仕掛けをする。
3 竹竿の先端と正面の妻面に校章を付ける。
4 側面その一には高倉祭りの絵を張る。
5 側面その二には扇子の絵を張る。
6 後ろ面には手作りちまきを貼り付ける。
7 鉾の屋根や壁は現代的な素材で仕上る。金属的、ラメ、ニス、スプレー、木、鏡、等
8 ちまきと高倉祭りの絵は子供たちが事前に準備する。 材料は支給する
               

以上楽しい打合せでした。

report by 小田裕美