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子供たちがつくる現代鉾 ワークショップリポート02 朱雀第三小学校4年生

2009年8月 1日

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7月30日(木)

五・六年生編成のチームが多い中、朱雀第三小学校は全員四年生のチームです。
発想の豊かさに期待はするものの、少し不安を抱えてのぞみました。

まず最初に、準備体操を兼ねて好きな鉾やその鉾の好きな理由などを一人ずつに発表してもらい、模造紙に片っ端から書いていきます。初めは遊び的な話から始まり、徐々に本題に触れるように行い、規制をかけずに思いつたものを次から次へ出してもらいました。その全体を見ながらエッセンスを抽出していくと、なんとなく、テーマとすべき全体像が見えてきます。
満場一致でテーマと鉾の名前決定。

次にそのテーマに沿った鉾に必要なものをまたブレーンストーミングです。
子供たちが事前に考えてくれたアイデアもあわせもって進行しましたが、かなりみんな真剣です。途中までは満場一致ですべて決まっていきましたが、鉾の土台部分の話で意見が分かれ始めました。
喧嘩になることなく、理論的に相手を説得しあう姿は、ちょっと感動ものです。白熱したところで、(ほんと喧嘩になるとまずいので)また明日ということにしました。
多数決で一番すっきりするのは、やっぱり満場一致ですね。

子供たちの素晴らしい発想力と鉾づくりへの熱意が感じられて、関係者全員ちょっと期待を持った一日目でした。


7月31日(金)

子供たちは教室に入ってくるなり、昨日の議論の続きを始め出しましたが、分れてしまった案についてはボツにして、もっといい案があるはずだからと練り直しです。今日はスケッチやディスカッションを織り交ぜながら、テーマに沿った必要アイテムのみんなの共通イメージや鉾の大きさに関する検討(萬野氏作サンプルよりも大きくしたいとか...)を行いました。
鉾のメインの部分の高さをどこに設定するかについては、実際ホワイトボードや棒を使って目線位置を確認したり、子供たちは自ら遠くに離れてチェックしたり、「バランスが悪い」「その高さだと僕の弟が見えない」とか、ひとつのアイテムに関するイメージ像についても、彼らの中で形のイメージができてきたのか、意見が力強くなってきました。

最後は学校にあった材料などをみながら、何を使って作るのかひとつずつ検討していきましたが、材質を何するか?どうやって作るか?といった議論と、各パーツの担当者までを決めてひと段落すると、「8月はやらないのか?」と子供たちから聞いてきました。
みんながすっかりやる気になっているのに10月まで日があくのは申し訳ないので、8月後半と9月中旬に2回さらに行うこととし、担当部分のデザインの詰めの宿題を渡して、2回目のワークショップが終わりました。

report by 岡田良子

posted by JIA京都会 |category ; お知らせ , 建築と子供たち